グループホームみんなの家・川崎久地2
こいのぼりのウロコに書かれた利用者様の想い、願い〔後編〕
みなさん、こんにちは。
グループホームみんなの家・川崎久地2です。
私たちは、5月3日のブログで、「大きな、みんなの♪こいのぼり」を製作したことを書きました。
そして、こいのぼりのウロコに、みんなの想いや願いを書きました。
【前編】では、利用者様の<こうなったらうれしい、楽しい>の3枚のウロコについて、ご紹介しました。
この【後編】では、わたしたちスタッフが、利用者様の<もっと根幹にかかわるニーズ(必要なもの)>と思う3枚について、ご紹介したいと思います。
『早く歩きたい。』・・・このウロコを書かれた方は、現在、車椅子をお使いの方です。散歩が大好きで、みなさんと一緒に散歩をするうちに、ふたたびみなさんのように自分の足で歩きたい! そう思うようになられました。そして、この想いをウロコに書かれた日以降、歩行器での歩行訓練を開始されました。ご本人いわく、夏までには歩けるようになりたい! そうおっしゃりながら、現在も毎日欠かさず歩行訓練を続けておられます。わたしたちスタッフも積極的にお手伝いしたいと思います。
『たまがわでつりをしたい。』・・・このウロコを書かれた方は、昔、多摩川で釣りを楽しんでおられたそうです。当ホームは多摩川から徒歩6分。いきなり釣りは難しいかもしれませんが、ひょっとして河川敷まで行くと、当時のことを思い出し何か起きるかもしれません。そこで現在は、ご本人の体調をみながら、多摩川まで歩くことを目標に、散歩の距離を少しずつのばしています。空を眺め、草木を愛(め)で、多摩川に合流している支川をみると、とても喜ばれます。わたしたちスタッフも、あせらず、一緒にチャレンジを続けたいと思います。
『いなかにかえりたい。』・・・このウロコを書かれた方は、ご自分の幼少期に住んでおられた実家を思い出して書かれたと思います。またこの他に『いえにかえりたい』と書かれた方もいらっしゃいました。わたしたちスタッフは、当ホームを安住の場所にしていただけるようこれからも工夫していきたいと思います。一方で、ご家族との相談になりますが、少しでも散歩(外出)する機会を増やし、『いなか』や『いえ』を一目でも見ていただける可能性も模索したいと思います。
以上、3枚のウロコをご紹介しました。
今回の『こいのぼり』製作には、利用者様にもわたしたちスタッフにも、たくさん得るものがありました。最初はみなさんがウロコに書くことをためらっておられましたが、盛り上がってくると、想いや願いが次から次へと湧(わ)き出てきます。わたしたちは、このウロコがきっかけとなって、利用者様の意欲と行動につながり、最終的には生きがいにつながることをお手伝いしていきたいと思います。
そして、そのことこそが、グループホームみんなの家・川崎久地2の存在意義だと思います。
そう思いながら、『こいのぼり』をフロアに掲げていましたら、こんな1枚のウロコがわたしたちスタッフの目に飛び込んできました。
『全員の健康を願います。』・・・お一人が、直筆で書いてくださいました。
人生の大先輩でいらっしゃる利用者様にわたしたちスタッフ一同あらためて頭が下がるとともに、この『こいのぼり』は、ウロコに書かれた想いや願いを達成するまで、ホーム内に掲げておこうと思いました。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
【以下は、みなさんの最近のご様子です。】
※上でご紹介したウロコの作者と写真の関連はありません。
